歯周病について
歯周病の原因
歯周病はお口の中の歯周病菌によって、歯肉に炎症が起きたり、歯槽骨などの歯周組織が破壊されたりする病気です。
初期には自覚症状が無いので気付きにくく、悪化してから気付くことが多い特徴を持っています。放置すると歯を支える骨が溶けて歯が脱落することもありますので、ぜひ早めに治療に取り組みましょう。
歯周病を放置するとどうなるか
歯周病にかかっていると、歯肉の腫れや歯磨きしたときに出血するなどの症状が見られます。さらに進行すると、歯槽骨が溶けたことで歯肉が下がって歯が長く見えますし、歯がぐらついてきて食事がしにくくなります。
日本人が歯を失う原因の第1位は歯周病ですから、他人事と思わずぜひ早めに治療に取り組みましょう。
歯周病の進行段階
Flow01歯肉炎
歯茎だけが腫れている状態です。軽い炎症なので、痛みや違和感はほとんどありません。ブラッシングを徹底し、歯科医院でクリーニングや歯石除去などを行えば、健康な歯肉への改善が期待できます。しかし、歯肉炎を放置すると第二段階の「歯周炎」に移行します。
Flow02軽度歯周炎
「歯磨きをすると出血が起こる」「歯が浮くような感じがする」などの症状があります。ただ、ほとんどの場合自覚症状がありません。主な治療法として、歯と歯茎の間にある歯周ポケットの歯垢や歯石除去などを行っていきます。もちろん、ご自宅での徹底したブラッシングも欠かせません。
Flow03中等度歯周炎
歯槽骨が溶けて、歯肉が赤紫色に腫れている状態です。膿が出てくることもあり、口臭が強くなるなど、はっきりとした自覚症状が出てきます。通常のクリーニングや歯石除去などでは対応できないケースも多く、歯周外科手術が必要な場合があります。
Flow04重度歯周炎
歯肉は下がり、大量の歯石が歯根に付いているのがわかる状態です。歯を触ると大きくグラつき、自然に抜け落ちてしまうケースもあります。残っている歯を長く持たせるよう、歯槽骨の回復を目指す治療などを提案できる可能性もあります。
歯周病の治療について
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基本治療
基本治療では、まず歯垢や歯石の除去を徹底します。また、歯磨き指導も行って歯周病が悪化しにくい状態を作ることも重視しています。
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外科治療
歯周病がある程度進行していれば、歯肉を切開して歯根付近に付着した歯石を除去するなど、病巣除去のための外科的処置を提案することもあります。
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定期的なメインテナンス
歯周病治療では、毎日のブラッシングをレベルアップするとともに、定期的に歯科医院でプロによるメインテナンスを受けることも重要です。
患者様自身が自分の状態を把握できるように
当院では、患者様にご自身のお口の中の状態をきちんと把握していただくことを、特に大切にしています。お口の中を撮影できる口腔内カメラを使用して、現状をお見せします。実際に見ていただくことで、お口に対する意識を高めていただけると考えています。
歯周病の症状が出る前に、できるだけ早い段階から治療に移れるように、患者様にはしっかり情報を開示して診察を行います。
予防診療について
予防で歯周病や虫歯を事前に防ぐ
虫歯も歯周病もお口の中にプラーク（歯垢）やスケール（歯石）が増えることでリスクが上がります。スケールはプラークがお口の中のカルシウムと化合して生成される物体です。そのため、毎日のブラッシングと歯科医院での定期的なメインテナンスで、プラークを抑えることが虫歯や歯周病の予防に直結します。
予防診療で大切な2つのケア
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自宅でのセルフケア
毎日のセルフケアは虫歯や歯周病の予防に欠かせない行為です。自己流では適切な歯磨きができませんから、ぜひ当院の歯磨き指導を受けてください。
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歯科医院でのプロフェッショナルケア
歯科医院でプロフェッショナルケアを受けると、毎日の歯磨きで取れない汚れも落とせます。また、定期検診は日々のセルフケアの意欲向上にもつながるのでぜひご利用ください。
歯科医院と自宅でのそれぞれのケアが重要
毎日のセルフケアと定期的なプロケアに両輪で取り組むことで、虫歯や歯周病は予防できます。できればまず当院にお越しいただき、状況確認して悪い部分があれば治療すること、悪い部分が無くても傾向を知って予防に取り組むことをおすすめします。当院では予防に役立つクリーニングと歯磨き指導を丁寧に行っています。
予防診療メニュー
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ブラッシング指導
歯並びや磨き方のクセを踏まえて丁寧に指導します。定期的に検診をご利用いただければ、繰り返し指導することでセルフケアの水準はどんどん向上します。
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スケーリング
歯石は細菌の塊なので虫歯や歯周病の原因となります。当院は比較的痛みが少ない超音波スケーラーも導入して、丁寧なスケーリングを行っています。
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PMTC
歯科医院の技術と道具をフル活用して行うプロフェッショナルケアです。歯垢や歯石を除去して予防に役立つ上に、歯面の着色も落としてきれいな状態を作ります。
PMTCの注意点
PMTCでは歯面を磨き上げる工程があるので、「プラーク」という歯面の膜がはがれる作用があります。そのため、着色しやすい状態にあることから、施術後24時間は着色が起こりやすい赤ワインやコーヒーなどの飲食物は控えていただいています。また、フッ素塗布するので施術後30分は飲食やうがいは控えてください。
